2012年5月21日  金環日食  
 

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                                - 科学クラブの活動ではないですが、管理人は準備をやったので・・・。  -  

     雲越しですが、金環日食がみえました。

   

  

  5月21日は、金環日食です。 管理人は、金環日食を見た事がなかったので、是非見てみたいと

 思っていました。学校の児童達も見たいに決まっています。 しかし、日食メガネが無いと目を傷めて

 しまいます。 2009年の部分日食の際は、日食メガネの代わりに露光・現像済みレントゲンフィルムを

 入手し、短冊状に切って渡しました。しかし、児童全員分は用意できず、科学クラブの人たちや知り合いの

 方に配りました。 (実際には曇ってしまい、見る事はできませんでした。) 今回は、部分日食ではなく、

 金環日食です。なんとしてでも、児童達みんなに、見てもらいたいと思いました。

 

  日食の前になると、日食メガネや日食メガネを作製用のフィルターが、本屋さんや望遠鏡屋さん、ホーム

 センターなど、色々な所に並びます。しかし、メガネなどは安いものでも一つ300円程度するので、予算的に

 みんなには配れません。そこで、2009年の時と同じように、今回も知り合いの放射線技師さんから、露光・

 現像済レントゲンフィルムを分けてもらうことにしました。 頂いたサイズの1枚のレントゲンフィルムから、

 短冊状に約10人分切り取れます。富勢西小学校の児童は、約250人います。ですから、予備も入れて、

 30枚近くも頂きました。どうも有り難うございました。 最近は、銀塩のフィルムを使っている所はほとんど

 無いため、東京の方の知りあいの方にあたって下さったとのことでした。どうもありがとうございました。

 (頂いたフィルムは、期限切れの廃棄するフィルムだそうです。それを、光を当てて露光し、自動現像機にかけて現像するそうです。

 フィルムは、ネガなので、光が当たった部分は現像すると黒くなります。フィルム全体に光を当てることにより、フィルム全体が

 真っ黒になるので、これを遮光板として利用しています。 レントゲンフィルムも、最近ではドライフィルムと呼ばれ、現像しない

 フィルムが主流だそうです。昔と違って、現像や停止、定着の工程を行わず、レーザーで印刷しているそうです。ドライフィルムも

 頂きましたが、太陽を見るとちょっと眩しかったです。また、ドライフィルム越しに、リモコンを操作すると、ちゃんと機器は動きます

 ので、赤外線はかなり透過しているようです。 昔ながらの銀塩のフィルムは、太陽を見ても眩しくありませんし、リモコンの赤外線も

 通りませんでした。昔ながらの銀塩フィルムは、それなりに赤外線をカットしているようです。

  でも、最近は、赤外線のみならず、波長の小さい方の光、青い光も網膜をかなりダメージを与えると言われていますが、・・・。)

 

 

 科学クラブの日食メガネの準備

  今年度の科学クラブの児童数は、8人です。科学クラブのみんなには、レントゲンフィルムを減光

 フィルターにした日食メガネを製作してもらいました。工作用紙を枠にしています。目の部分を切り抜き、

 小さく切ったレントゲンフィルムを貼り、閉じて完成です。

     

    こちらのメガネは、2012年度の初めてのクラブの時に製作してもらいました。

 

 

 

 みんなに配布するフィルムの準備

  富西みんなに配る分は、写真のようなカッターで切りました。このカッターを購入していて良かったです。

 普通のカッターやハサミで切ったのでは、かなり大変だと思います。

     

  小さな端切れも出来てしまいましたが、なんとか250枚以上の遮光板ができました。

  こちらのフィルムを学校に提出した所、みんなで、日食メガネを作ってくれたそうです。

  科学クラブのみんなは、2個になりました。

  

 

 

 柏市放課後子ども教室の日食メガネの準備

  こちらは、第二土曜日にやっている、柏市放課後子ども教室 「科学実験・電子工作教室」用の

 日食メガネです。 参加者から頂いている参加費の予算があるので、市販の減光フィルターを

 利用しています。また、工作用紙もカラーの物を使っています。12人の参加があります。

 (実際には、家族連れの方もいたので、来ていた弟さんにも作ってもらってます。)

  

  フィルターを樹脂製で厚みがあるため、上記のカッターでは全く歯が立ちませんでした。

 このため、工作用の万能はさみで切りました。こちらは、放課後子ども教室の初回の時に作ってもらいました。

 富西の児童で、科学クラブの人で、更に、放課後子ども教室に参加している児童は、3つになりました。(^_^;) 

 

 

 

 

 これだけ準備をしたのに、当日天気が悪くて使ってもらえなかったらどうしようと思いました。・・・

 

 

   

 

 5月21日当日です。

 雲がありましたが、雲を通して太陽が何とか見える天気でした。

 東大の川田先生に来て頂きました。(音楽の川田先生の旦那様だそうです。参観日には、日食の話もして頂きました。)

  

 

   グランドに みんな集まっています。 もうすぐ金環です。 だいぶ、太陽が細くなりました。

  

  

 

    そして、いよいよ金環日食です。(第2接触は、雲でした。)

  

   みんな太陽をみています。

  

   雲が出ていたためもあるかもしれませんが、思ったより、暗くなりました。

  ほぼ、月が中心に入りました。  (拡大しないで映すと、雲がにじんでコロナ見たいです。皆既のような感じがします。(^_^;))

  

  

 

   そして、もうすぐ、金環日食は終わりです。(第3接触)

  

  

   金環蝕が終わりました。みんな、観測できて良かったと、言っています。

  

   

   金環食は終わりました。 部分食です。

  

  

   無事に観測出来て良かったです。

  

 

  日食メガネの材料製作等の事前の準備が、少し大変でしたが、観測が出来たので良かったです。

 今回は、雲が出ており、すでに雲で減光されていました。市販の濃度の高いフィルターでは、とても見に

 くかったです。今回のレントゲンのフィルムは、市販の安全性を考慮し濃度の高いフィルターに比べると、

 濃度は低く、(露出倍数約10000倍程度?)ちょうど好い具合に見えました。

  場所によっては、フィルターなしで丁度良く見えた所もあったようです。 日食フィルターも、天候に合わせ、

 濃度の違う物を数種類用意した方がいいんですね。

 

 

     

 

 

  後日談です。

 以前、科学クラブに入っていて、現在、中学生となっている人のお母さんから、

 「レントゲンフィルムの日食メガネを使ってバッチリ見えました。ありがとうございました。」 と、お話を

 頂きました。今回は、児童にしか配布しておらず、知り合いの方には配布していませんでした。

 なぜだろうと思っていたら、実は2009年の日食の時に配布した物を、大切にとっておいてくれたそうです。

 「子どもは、部活で中学校に行っちゃったから、私が使わせてもらったのよ。」 とのことでした。(^_^;) 

 何はともあれ、以前の物を大切にとっておいて、さらに使って下さったので、管理人はうれしかったです。

 今回配布したフィルムは、2035年の時に、何人の人が使ってくれるかな?

 (その前に、2016年6月21日に部分日食が見られるそうです。みなさん、とっておいて下さいね。)

 

  

 

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