アクリルドーム (透明アクリル半球)   ( アクリル半球をつかって、月の上る時の向きや沈む時の向きを考えました。) 

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         - 富勢西小学校 6年生 おもしろ理科教室 の際に使用しました。 -


  2013年は、6年生対象に、おもしろ理科教室 「月について」を担当させて頂きました。

 基本的には、月の満ち欠けのお話なのですが、月の満ち欠けは月と太陽と地球の位置関係で

 決まります。このことは、授業で習うようなので、もう少し発展した内容に触れることにしました。




  管理人は、小さい頃、理科が好きで図鑑をよく眺めていました。月の満ち欠けの原理も、図鑑で

 わかっていましたが、どうしても理解できないことがありました。例えば、半月が東の空に昇る際

 (昼ごろ)は、半月の弦(直線部分)が下になって昇ってきます。(船を伏せたような感じ) そして、

 南の空にのぼる頃には(半月ですと丁度日没の頃)、弦は垂直です。さらに、半月が沈むころ

 (夜中)は、弦が水平近くになって沈みます。(船を浮かべたような感じ)

   

  月が首振りするわけでもないのに、どうしてこのように見えるかが、疑問でした。 これは、教科書や

 図鑑にも、ほとんど説明がありませんでした。その後、管理人は、地球上の自転によるためと、

 理解はしていますが、やはり図鑑や教科書を見ても、どうしてこのように見えるのか説明は

 ほとんどみかけません。

 

  この事をみんなに知ってもらいため、アクリル半球を用意しました。

 (図だけでも良いのかもしれません。また、平面だけでも良いのかもしれません。・・・・・)

   

  仮想天球(半球)として、イメージを持ってもらうには、ある程度の大きさがあった方が良いと思われ、

 価格と大きさの点から、直径80cmの物を選びました。購入は、いつも利用しているタカマサ樹脂さん

 にはネット上でアクリルドームの扱いは分からなかったので、今回は、はざいやさんから購入しました。

 (お値段が張りますが、他の実験にも使えそうなので購入しました。)

 

 

  実際には、以下のような説明を前置きとして行いました。  

 まずは、宇宙空間における月の動きを、模型やプロジェクターを使って見てもらいました。

 自転・公転などの用語の解説を行いました。その後、地球が太陽の周りを、365日と約6時間で

 公転している、月が地球の周りを、27.3日で公転している。しかし、27.3日分地球は太陽の周りを

 公転してしまうので、月は、地球の周りをその分余分に公転しないと、元の月の欠け方にはなら

 ない事を見てもらいました(29.5日)。そして、月の軌道面は、地球の軌道面(黄道面)より、約5度

 傾いていることも話しました。そして、太陽と地球、月の位置関係により、月の形が変化して見える

 ことも話しました。ゆっくりと繰り返し話したので、なんとなくは分かってもらえたかと思いますが、

 ちょっと難しかったかもしれません。

 

  そして、上図のように昇ったり沈んだりする際の半月の傾きについて、実際の写真を見せながら

 話しました。その傾きがどうして生じるのか、下図の通り説明しました。(この図だけでも十分説明可能ですが)

  

 

  これを理解してもらうため、地球儀とアクリルドーム(東西南北の標式を貼付)と板を用意しました。

 (当初は、アクリルドームの下部に板を取り付けようと思いましたが、重くなったため止めました。)

 この図では、太陽光に対して地球の軸(地軸)が、反対に傾いているので、北半球の季節は冬です。

 そして、人が立っている点は、太陽光の方向なので、時刻は昼となります。東の空には、半月が見えて

 います。この時、東の空で、半月はどのように傾いて見えるでしょうか?

  半月の写真や模型を用意して、地球儀上の人形が立っている部位を丁度月の出となるようにセットします。

 そして、人形が立っている部位に板が接するように板をあてます。この板の傾きが人形の立っている場所の

 地平線(地面)となります。地平線の傾きを観察し、傾きを覚えてもらいます。(中心に人形を立たせると

 更にイメージしやすいと思います。上記の人形は、月は反対の西を向いています。) 上図のように方角は、

 地球の北極方向が北、南極方向が南、地球の自転する方向が東となります。(地軸の北極が北、南極が

 南となります。) 東西南北の標識を貼ったアクリルドームを方角や傾きをあわせて持ってもらいます。

      

  アクリルドーム下部に頭を少し入れてもらいます。アクリルドームの下辺の円周が地平線と

 なるので、それに合わせて頭を傾けてもらいます。そして、東の方角を見ると、半月の弦が

 下になった月が見えます。みんなに見てもらうため、テレビカメラを傾きを地平線に合わせて

 持ってもらい、プロジェクターに映してみんなにも見てもらいました。

   (テレビカメラを持っています。)

  さらに、地球の自転に合わせて南中の時の半月の向きや月没時の半月の傾きを同様に見て

 もらえば、月の出から月没までの半月の傾きの変化が、どうして上図の様に見えるのか分かって

 もらえると思います。(詳しく分からなくても、地球の自転により我々の天頂方向が変わるため、という

 ことが分かってもらえれば良いと思います。)

 

 

 

  

  上図は、半月が沈む際の様子です。地軸の傾きは太陽の方向と反対なので、季節は冬です。

 太陽光と反対側に人形が立っているので、時間は真夜中です。真夜中に上弦の月が西に沈むところです。

 人形は、東の方向を向いて立っています。このとき、人形の立っている板が地面となります。このとき、

 地面に対し、月はどのように見えるでしょうか? 弦を上に沈む様子が分かります。また、冬の月は、

 西よりも北に沈むこともわかります。 この図からもわかりますが、小学生の場合は、やはりドームを

 使用した方が、理解しやすいようです。 (冬の夜の月は、太陽とは反対に高いです。冬の昼の月は、

 太陽同様に低いです。夏の夜の月は、太陽と反対に低いです。しかし、夏の昼の月は太陽同様高い

 です。このようなことも説明しやすいです。)

 

 

  オリオン座などの星座についても同様です。(下図は、オリオン座が昇ってくるところです。)

 

  オリオン座の三ツ星は、昇ってくるときは、ほぼ垂直に近い状態でのぼってきます。西に沈む時は、

 三ツ星は、水平に近い状態で沈みます。このことも、このような図で示すより、(月のかわりに)星座の

 絵を用いて、アクリルドームを使って同様に説明すると理解しやすいと思います。

 



  さらに、南半球側における天球上の動き方(東から昇って北を通り西に沈む)を説明したり、

 月や星座が北半球と違って逆さに見える説明等も、アクリルドームを使うと、理解しやすいと思います。

 


  アクリルのドームを用意する際の欠点は、価格だと思います。これは、小さな塩ビ製のドームを

 利用したり、アクリルドームを使わなくても、半球体のフレームだけでも充分イメージできると思います。 

 こちらの先生のように、「100円傘を利用したプラネタリウムドーム作製の工夫」では、傘の骨を延長し、

 (プラネタリウムの投影ではないので)透明なビニールを貼ってドーム状にすれば、安価に作成できる

 と思います。ビニールを貼らず、フレームだけでも良いのかもしれません。(竹ひごでも可)

 

      

  

  あと、価格以外の欠点は、収納場所に困るということでしょうか、・・・・・ (^_^)

 

 

 

  おまけ

  このアクリルドームをしまう際に、偶然、後方に電球が見える位置に来ました。そうすると、実像が

 はっきり見えました。このドームは、実像の実験にも使用できそうと思いました。下記の写真は、

 ドームの内側に映った電球の実像です。(露出オーバーです。) ドームの内面にぽっかりと電球の

 実像が見られました。 ドーム(球面)もここまで大きいと、簡単に実像が見えました。

     (写真では、いまひとつ実像には見えません。)

  おもわず、手をだしてしまいます。 光の実験にも使えると思いました。

 

   また、当たり前ですが、集音高価もあるので、音の実験にも使えそうです。

  

 

 

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