プラネタリウム用 エアドーム 

              中学校・高校の地学部、天文部のエアドームの紹介です。

                            

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     -  日本女子大附属高等学校天文部のみなさんのエアドームです。 −

 

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ページをご覧になり、エアドームを作った方へ。  また、他の方法で製作した方へ。

 エアドームについての問い合わせを頂く様になりました。 しかし、管理人の方法がベストと言うことは

 ありません。そこで、みなさんがドームを製作した際に、工夫した点、苦労した点などをお寄せ頂き、

 みなさんで情報を共有できたらと思っています。当ページの方法のみならず、当ページ以外の方法でも、

 ご連絡をくだされば幸いです。 掲示をさせて頂き、情報を共有していきたいと思いますので、ご連絡の程、

 よろしくお願いいたします。   m(._.)m                                         管理人  相田

 メールはこちらに、 (画像となっています。)  ー>             

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   他の学校の地学部、天文部で製作なさったエアドームの報告です。

 

  1.市川学園 市川中学校・高等学校 地学部 のエアドーム

  2.日本女子大学附属高等学校 天文部 のエアドーム   

  3.千葉県立柏高等学校  天文部 のエアドーム  (2023年 黎明祭 )    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


======  市川学園 ( 市川中学校・高等学校 ) 地学部 のエアドーム =======

    市川学園の文化祭「なずな祭」(2014年)での様子です。管理人のページ(製作記)を見て下さり、

   プラネタリウムのエアドームを製作をしていました。大きさは、直径10mあるそうです。巨大です!

   中学・高校生の製作したプラネタリウム用エアドームとしては、日本最大級ではないでしょうか?

         

     周囲のスカート部には、ホースを置いてあり、椅子をおもりにしています。

          接合は荷作り用の白いテープを使用したそうです。

    ( 例年は、既製の傘状のスクリーンを使って上映していましたが、今年は巨大なドームでした。OBの方々も協力したそうです。)

    

         左右2台の扇風機を使って送風していました。

          入り口向かって右の扇風機です。

     ドームがしぼんでくると、ダクトの高さが変化して折れ曲がってしまい、送風が不完全になる

    ようで調整をしていました。ダクトの位置をもう少し下にして、ドームの膨らみ具合によって開口部の

    位置が変化しにくいようにするか、ダクトの壁に沿ってスパイラル状にした針金を入れ、ダクトが折れない

    様にすると良かったかもしれません。

 

      入り口です、左右の縁には、ラバーマグネットが入れてあり、磁力で閉じる仕組みに

     なっています。うまく考えたと思いました。管理人も参考にしようと思いました。(^_^;) 

        

    

     内部の様子です。かなり広いです。左側に送風の開口部が見えます。

     

     プラネタリウムはアルミ製ボールで作製したピンホール式です。光源はLEDでした。初め光源を

    豆電球で試したところ、フィラメントの形が投映されてしまったため、LEDに変更したそうです。

    使用したLEDは、白色の砲弾型でした。天の北極(北極星)に向けて実装されていたので、天の

    北極付近の星像は明るかったのですが、他の部位の星像はとても暗く、暗順応の悪い管理人には

    見えませんでした。(T_T)  今後、改善を期待します。

 

    内面の様子です。苦労の跡が分かります。(^_^;) 

     

    

     天頂部の様子です。ドームがここまで大きいと、天頂部がとても高いです。

     

     天頂部の円は、とても小さいようです。このため少し歪んでいます。映像系の投影では

    目立つかもしれませんが、星像の投映で、星像が静止していれば目立ちません。

 

     一部 2重になっているところがありました。どうしてか伺うと、直射日光が当たる所だそうです。

     

     設置された場所は、西日が当たると所でした。メーカーの発表値では、99.9%以上遮光をする

    そうですが、日光は強烈なので、直射日光のあたる所は、2重にする必要があるようです。

     ( 1枚で、0.1%の光を通すとすると、1枚では 1000分1の透過となり、2枚では、10^-3×10^-3=10^-6

     となり、100万分の1の透過となるようです。)

      

     中高生の生徒達だけで、これだけ巨大なドームを作ってしまうとは驚きです。また、管理人が

    参考させて頂ける点が、いくつかありました。 これからのご活躍をお祈りいたします。

 

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=======  日本女子大学附属高等学校 天文部 のエアドーム =======

   日本女子大学附属中学校 高等学校の天文部顧問の先生からも、ドーム製作のお知らせを頂きました。

 管理人のページ(製作記)を見て製作したそうです。製作自体は問題無かったそうです。

   

    ドームの直径は、4mだそうです。半球部の皺は少なく、大変丁寧な作りです。素材の接合は、

   両面テープを使用したそうですが、上映中に剥がれることは無かったそうです。 製作は、特に

   問題なく、製作できたそうです。

    苦労した点は、送風機だそうです。扇風機ではドームが完全には膨らまず、送風機をレンタル

   したものの、送風機はパワーが強すぎて、押さえるのが大変だったり、音がうるさいという問題点が

   あったようです。送風のパワーが強すぎる問題点は、ドームに空気抜き用のダクトを作り、その

   ダクトを開閉して調節したそうです。音の問題は、送風機までの距離を長くして解決したそうです。

   (顧問の先生は、変圧器の使用を検討していたそうですが、生徒さんたちが上記の工夫をなさって

   いたので、変圧器の使用は今回は控えたそうです。) 投影器は大人の科学の付録を使用した

   そうですが、今後は投影器の製作も検討なさっているとのことでした。

 

    ドームが扇風機2台では完全に膨らまなかったそうですが、気密性が完全ではなかったので

   しょうか。それとも、送風ダクトと扇風機の取り付け部の調子が良くなかったのでしょうか。

   扇風機2台であれば、4mのドームは余裕で膨らませることはできるかと思います。人の入退場

   時は、強で動かし、上映中は(入り口が閉じるので)弱程度で維持できるかと思います。

   来年度以降もご活躍をお祈りいたします。

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=======  千葉県立柏高等学校 天文部 黎明祭 2023 のエアドーム =======

   千葉県立柏高等学校 天文部 のエアドームの報告です。   ( 2015年の黎明祭りはこちら。)

管理人が活動させて頂いている柏市立富勢西小学校から距離にして約300mの学校です。以前は、観望会開催時に

富勢西小学校に観望会参加のお誘いをして頂いたり、顧問の先生が出張授業をして頂いたりしておりました。

新型コロナ前は、生徒さんが富勢西小のプラネタリウムの見学や片付けのをお手伝いしていただいた事もありました。

その際に、エアドームを新調したいとの話があり、富勢西小で使用しているエアドームの素材や製作方法、使用機材など

についてお教えしました。

また、秋に開催されている つくばサイエンスコラボ(つくばサイエンスフェスティバル)に出展しているつくばエキスポセンターの

出張上映にも出かけ、こちらのエアドームを開発した萩原先生にお会いして直接お話を伺うなど、かなり熱心に活動されて

いました。

 その後、新型コロナが流行し黎明祭も開催されず、エアドームの製作がどのようになったのか管理人は気がかりでした。

 

 2023年9月9日 4年ぶりに一般公開された黎明祭に伺いました。受付でパンフレットを頂き、中を見ますと天文部は

出展されていました。例年は普通棟の3階での展示でしたが今年は特別棟1階物理室での展示でした。以前は周囲が

賑やかな環境でしたが、物理室は静かな環境なので落ち着いて星空観賞ができると思われました。

 4年ぶりに伺ったので、当時交流のあった生徒さんたちは卒業してしまっており、エアドームはどうなったかなと心配で

したが、物理室を覗くと、立派なエアドームが目に飛び込んできました。卒業してしまった生徒さんたちが立派なドームを

製作されていました。良かったです。ヽ(^o^)丿 

 

 プラネタリウムを鑑賞する前に、顧問の関谷先生がプロジェクターを使って星空や星座、星雲の解説を

して下さいました。その後、エアドームに入ってプラネタリウムの観賞です。

 

   

  ドームの直径を伺いましたが、製作したスタッフがいないため正確なサイズは分かりませんでした。

見た所、5m程度ではないかと思います。座って見るタイプなので、垂直部はありませんでした。

エアドームの出入り口は、マジックテープで固定していました。

 

 送風機は2台使用していました。

 

 1台は送風機を連続使用し、もう1台は調整用で送風機と扇風機を使い分けていました。

    

 所々穴が開いており、テープを貼っていました。(^_^;) 

 

 プラネタリウム本体です。(こちらも顧問の関谷先生に教えて頂きました。)

     

 恒星球の製作は、8月から開始したそうです。恒星球は東急ハンズで購入した直径30cmの樹脂製の半球を

利用しているとの事でした。恒星は4等級まで穴を開けているとの事です。恒星の穴のサイズは、1等星:2.0o、

2等星:1.6o、3等星:1.2o、4等星:0.8oだそうです。天球(半球)を24分割して型紙にプロットし、半球の内側から

型紙を貼り付け、内側から穴開けを行ったそうです。(内側から穴開けをすれば、星座を裏がえしにしなくて良いです。)

 電球はEX電球を使用しているとの事でした。電球の電源は、以前から使用しておられる秋月電子の電源キットを

利用していました。電池ボックスも装備しておりますが、見学時はACアダプターからの電源をとっていました。

恒星球の根部の強度が不足しているようで、恒星球が極軸に対し下がっていました。

  

 

  投映された星像と恒星球です。

    

 オリオン座の周辺です。投影中、オリオン座の三ツ星の一つミンタカが隠れていました。(^。^) 上映中に

 修正なさっていました。半球を合わせて製作したピンホールプラネの場合、ミンタカはほぼ赤道上にあるので、

 半球接合部の光を遮光するためのテープで隠れることが良くあります。(ピンホールプラネあるあるです。)

 

   

  観客出入りの際にエアドームがしぼんで壁面が折れてしまい、内部の送風開口面がふさがれていました。

 ドームがしぼんでも内部の送風開口面がふさがれないように内部や外部からフレームや板で補助をすると

 ドームがしぼみにくかったり、再度膨らませる際に短時間で済むと思います。

  また、内部の送付迂開口面を上向きにすると、ドームの上面を直接押し上げる力が働くので、観客出入りの

 際にドームがしぼみにくいと思います。

 

       上向きの開口部の例

      つくばエキスポセンター                               富勢西小
      
 つくばエキスポセンターのように、中程に開き止めの補助を渡した方が、ばたばたしないので良いと思います。

  この件に関しては、前半部分はお伝えしましたが後半はお伝え出来ませんでした。来年伺った際にお伝えします。

 

 このドームを製作した方々は大学生となっておられると思います。当時交流のあった生徒さんたちが立派なドームを

製作なさており良かったです。県柏の先輩たちは、第1回自作プラネタリウムコンテストで最優秀賞を受賞しています。

 来年度以降もご活躍をお祈りいたします。

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 エアドームを製作した学校の方々からのご連絡をお待ちしています。

 苦労した点、工夫した点などをお教えください。

 みなさんで情報を共有して、より良いドームを作っていきましょう。

 メールはこちらに、 (画像となっています。)  ー>             

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