大きなシャボン玉用具の紹介
( 下記の記事は、周囲の状況(湿度、風)などにより、結果が左右されます。 同じようにやっているつもりでも、同じ結果にならないことが何度もありました。
科学的に対照実験を置いて比較したわけではなく、管理人の主観なども入り込んでいますので、その点だけはご了承ください。)
大きなシャボン玉(膜)を作るために、大きく分けて、3つの要素があると思われます。
それは、
1. シャボン液
2. シャボン膜を持ち上げるための輪
3. シャボン膜を入れておく、下部の容器
です。
これらについては、 試行錯誤を少しばかりしました。
( といっても、他の方々のレシピを試しただけですが、)
1.シャボン液について。
まずは、シャボン液についてです。
シャボン液は、ネットで検索しても、科学実験の本などでも、いろいろなレシピが紹介されています。
どのレシピが良いか、その時に入手できる洗剤や、PVA(ポリ・ビニル・アルコール)、
また、使う道具によっても一番適切なレシピは変わってくると思われ、どれがいいか一概にはわかりません。
ネットでは、 いくつも情報があります。
大きなシャボン玉をつくろう 大きなシャボン玉の情報があります。
シャボン玉で遊ぼう!(実技編) Asobi-ya network さん?のページで、具体的なレシピを紹介なさっています。
いろいろな情報があり、大変参考になります。
人が入るシャボン玉 ・ 液の作り方 具体的な洗剤の銘柄の情報がありました。
このほか、書籍にもたくさん情報がありました。
米村傳治郎のおもしろ科学館 (オーム社) あの、でんじろう先生の本です。
米村傳治郎のおもしろ科学ミュージアム (オーム社) これも、同じシリーズです。
米村傳治郎のおもしろ科学ライブラリー (オーム社) さらに、でんじろう先生の本です。
これらの本を見比べてみると、でんじろう先生の大きなシャボン玉を作るレシピが、時代とともに
変化しているのが面白いです。
おもしろ実験・ものづくり事典 (東京書籍) こちらにも情報がありました。
いろいろ総合すると、
1. 界面活性剤の濃度が、35%〜40% 以上の中性洗剤を使用する。
銘柄は、どれでも良いようです。 界面活性剤の濃い中性洗剤は、銘柄が限られてしまう。
( 濃度ついては、後で入れる水の量を減らすことにより、最終的なシャボン液の界面活性剤の濃度は
調整が効くので、 必要な中性洗剤の量は多くなりますが、濃度が薄くても大丈夫と思われます。)
2. PVA(ポリビニルアルコール)の洗濯糊を入れると良い。
3. 水は、一度、水道水を沸騰させた水が良い。 ( 軟水にする。 硬水だと泡立ちにくい。 )
雨水も使える。 精製水も良い。
4. さらに、 グリセンリンや、砂糖、蜂蜜などを加えると良い。 あの有名な杉山兄弟は、ガムシロップや
ゼラチンを加えているそうです。
5. 配合の比率は、中性洗剤 : PVA : 水 : その他の物 = 1 : 4〜5 : 4〜10 : 少々
報告によって、かなりバラツキがありますが、 ある程度の量のブレは許容範囲のようです。
6. 混合してすぐに使わず、最低でも1日、できたら2〜3日してから使うと良い。
これらの事が分かりました。 みなさんありがとうございます。
これらの知識を元に、いくつか試しました。
シャボン液は、40%以上の物は、「 チャーミー泡の力 」 と、 「 キュキュット 」 が手に入りました。
中性洗剤は、スーパーやホームセンターで、容易に手に入ると思います。 100均には、界面活性剤濃度の
濃いものはありませんでした。 なぜか、「 チャーミー 泡の力 」 のほうが、輪を持ち上げた際に、
高くまで持ち上がったので、良かったです。
PVA(ポリ・ビニル・アルコール)は、 管理人の近所の100均では、モラージュというショッピングモール内にある、
「シルク」という100均に置いてあります。しかし、これでシャボン液を作ったら、分離してしまいました。
(中性洗剤との相性かもしれません。 対照実験をしていないので、なんともいえません。) これを使ったシャボン液は、
シャボン膜の性質を知ってもらうための実験につかいました。
他に、管理人の家の近く(柏市内)でPVAの置いてあった所は、「 いなげや 沼南店 」です。 (沼南町と合併したので、
現在は、一応柏市内です。) こちらのお店に置いてあった物を使いました。
(不確かな記憶ですが、あと、 流山市のヨークマート江戸川台店にもあったかと思います。)
次に水です。 雨水は、天候により、安定して入手ができないため、水道水を煮沸しました。
しかし、沸かしては、冷ますの繰り返しで、やかんの用量の関係もあり、一度に2リットルまでしかできないため、
結構大変でした。 結局、精製水を使うことにしました。 ドラッグストアーで セールのときに買うと、とても安いです。
本当は、蒸留水の方が、純度が高く、ミネラル分が全く入っていないのでよいと思いますが、
高価なため、精製水としました。
他の混ぜ物は、結局、グリセンリンとしました。これは、いろいろ試す時間がなく、他の物は試していません。
以上を、 1 : 4.5〜5 : 4.5〜5 : 少々 として、シャボン膜の立ち上がりが良いように、
その時の様子で、ちょこちょこ、中性洗剤やPVAを加えて最終調整しました。
2. シャボン膜を持ち上げる 輪について
こちらの情報も、先のリンク先などに、詳細に情報提供がなされています。
輪の材料は、フラフープなどが良いようです。 また、フラフープに、洗剤がたくさんつくように、
包帯などを巻いたりすると良いようです。 フラフープですが、トイザラスに探しに行ったのですが、
1000円前後の高いものしかありませんでした。また、スポーツ用品屋さんにも行きましたが、
やはり、1000以上の物しかありませんでした。 100均にもあったのですが、分解式のため、強度に不安があり、
やめました。 どうしようか悩んでいたら、家に電気工事用の蛇腹の塩ビ管がありました。
( 普通の家には、まず、置いてないと思います。 庭園灯やインターホン等の工事の際、土の中に電線を直接埋めずに、
蛇腹の塩ビ管の中に、電線を通して、それを埋めて配管しているようです。 その残りがありました。
こんなものばかり残してあるから、家中ガラクタだらけになっています。・・・・ (^_^;) )
この塩ビの蛇腹に包帯を巻きました。 しかし、結果は、包帯を巻かない方が、良かったです。
( 包帯を巻かない方が、かえって、高くシャボン膜を持ち上げられました。包帯が汚れていたのかもしれません。
また、うまく包帯にシャボン液がなじんでなかったのかもしれません。 時間がなく、詳しくは突き詰めていません。)
蛇腹なので、ただのパイプより、表面積は大きくなっており、それが良いのかもしれません。
このチューブは、少し腰が弱いです。中にやや硬い鋼線が入っているのですが、それでも弱いため、2か所の取っ手では
たわんでしまいます。このため、100均の針金で4箇所取っ手を付けました。
3. シャボン液を入れる容器について
シャボン液を入れる容器ですが、簡単には、子供用の円形のプールが良いようです。( 家にありました。 )
この中に、人の立てる島を作り、それで、シャボン膜を立ち上げれば、簡単にいきそうです。
しかし、直径1m50cmぐらいあります。 もし、この中に 2cmの深さでシャボン液を入れると・・・・。
( 子供用のプールで、シャボン液を立ち上げる際には、下にも輪を置かないと、シャボン膜が張らなかったり、
張ってもしぼんでしまい、中に人がはいれなくなるそうです。このため、輪の高さより、深くシャボン液を入れる
必要があります。 まん中に置く島の分や、下に置く輪の体積は、考えないことにします。 )
直径150cm 高さ2cmの体積は、(半径)X(半径)X 3.14 X ( 高さ ) の公式より、
75 X 75 X 3.14 X 2 = 35325 立法センチメートル 35リットル 以上です。
実際には、まん中の島の分や輪の体積は引かれますが、かなりの量のシャボン液が必要です。
これでは、無駄が多いです。 周囲に溝を作り、そこにシャボン液を入れるようにすれば、少なくて済みます。
また、形は、円形でなくても良いと思われます。各地の科学館に大きなシャボン膜をつくる機械がありますが、
平面の物も多いですし、どこか忘れてしまいましたが、平面のシャボン膜を4面はり、上から見て正方形のシャボン膜を
作る所もありました。 そこで、雨どいを利用し、以下(写真左)のような物を作成しました。
これにシャボン液をいれ、 写真(右)のような 紐の輪をシャボン液につけて、シャボン膜を立ち上げました
( 写真は、撮っていませんので、結果は文章での紹介です。) 結果は、うまくいきませんでした。
シャボン膜は40〜50cm程度は立ち上がるのですが、ある程度の高さまでいくと、
シャボン膜は内側に収縮しようとするため、雨どいの4隅の内側に触れ、シャボン膜が割れてしまいました。
そこで、4隅にあたる部分に、糸を垂らし、シャボン膜が収縮しにくいようにしてみました。
しかし、結果は同じで、シャボン膜の収縮しようとする力に負けてしまいます。 結局、4隅に糸をつけても、失敗でした。
しかし、シャボン液は、2リットル程度で済みました。
( この 雨どい どう利用したら良いでしょうか? 流しそうめんでもやりますか。・・・ また、ガラクタが増えました。 (^_^;) 波の実験に使えそうです。 )
次に、何を試そうか、ネットを探してたところ、既製のシャボン玉のキットもありました。 しかし、とても高価です。
レンタルもやっていますが、それでも高価です。 予算的に無理です。
さらに、何を試そうか考えていたところ、こちらのページ 人が入るシャボン玉 ・ 液の作り方 のように、エポキシ樹脂で
液槽を作る方法もありました。 エポキシ樹脂の価格を見ると、それなりに費用がかかるようです。
また、同じ人が入るシャボン玉 ・ 液の作り方 のページには、子供用の円形プールを逆さにして使っている写真がありました。
これは、いいアイデアです。しかし、実施する前にプールをふくらましたり、終わってから撤収する際にしぼませたりの時間が
かかりそうです。 科学クラブの使用している理科室は、前の時間に、理科室で4年生が実験をしている可能性があります。
このため、設置に時間がかけられないのです。 ( もし、前の時間に理科室が使用されていたら、廊下で準備すれば
良いだけのはなしかもしれませんが・・・・)
その後、シャボン玉道具の作り方などで紹介されている方法が、液槽の体積が少なく調整できそうなので、試してみました。
ホースとホースの間で溝を作り、上からビニールをかけて、シャボン液の液槽を作っています。これなら、シャボン液が
少なくて済みます。 管理人は、内側も外側も、 ホース2段重ねとしました。ホースを固定すると、ずれなくてよいのですが、
固定してもビニールシートなどへの固定ですと動いてしまい、ホースとホースの隙間を安定して維持するのは難しいようでした。
ホースを固定せずに間隙を安定させるには、何かをホースとホースの間に挟めばよいのです。なにか、良いものはないかと
ホームセンターを見ていたところ、いいものがありました。それは、洗濯機ようの蛇腹ホースです。 蛇腹ホースを半分に切って、
それを、内側のホースと外側のホースに挟み込むように置けば良いのです。
床もグレーなので見にくいですが、内と外のホースの間に、半分に切った蛇腹管が置いてあります。
この上に、ビニールをかけて、シャボン液槽を作ります。
具体的な設置方法は、2009年6月10日をご覧ください。
( 半分に切った洗濯機用蛇腹に、直刷シャボン液を入れましたが、こぼれてしまい、うまくいきませんでした。)
これですと、シャボン液は、1200ml〜1500ml程度で済みます。 かなり経済的です。
これらようにしたところ、何とか人の入れるシャボン玉ができました。
( 小学校のホームページ、http://www.tomisew-e.kashiwa.ed.jp/h21news/img/090610kagaku より転載 )
中性洗剤のいろいろな臭いが鼻につき、当分、中性洗剤の臭いは嗅ぎたくないと思いました。
科学クラブ 日記