バンデグラフ静電起電機 制作記 その3
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(その3) 材料を集めます。(1)
先のページで紹介した 静電発生装置「バンデ君」 の記事に基づいて材料を集めました。
仕様は若干違うので、集める材料も多少は異なります。
1. まずは、 上部の電極 金属球です。
金属球が入手できればよいのですが、やはり、簡単に入手できるのは、金属製のサラダボールです。
Mark Rehorst さんのように、IKEAのサラダボールが良いようです。 ( 上縁が出ておらず、
二個合わせて球にしても、接合部に凹凸ができず、無駄な放電が起きません。)
日本のIKEAのサイトには、載っていませんでした。( 後から知ったのですが、店頭には置いてありました。)
このため、簡単に入手できる普通のサラダボールを使用しました。
加工するため、アルミ製のほうが良いそうです。
100均のダイソーで販売されている 24cmのアルミ製サラダボールを使用しました。(百円では買えませんでした。)
2. 電極球を支える支持棒です。
内部が見えるように、透明なパイプを使いたいと思いました。
その方が、構造が理解しやすいからです。 しかし、アクリルの透明パイプは、高価でした。
構造は、ペットボトルを利用した簡易的なバンデグラフを作製して、見てもらえば、、
理解してもらえそうです。
このため、見てくれは良くないですが、塩ビパイプを使いました。 ( 絶縁性があれば、問題ないため。)
ロイヤルホームセンター 柏店 の 端材売り場で、塩ビパイプ(径10cm)を購入しました。
( ここの端材売り場が、自作をやっている人には、ありがたいんですよ。)
( 追記 )
後で知ったのですが、ツインのバンデグラフを作製するため、もう1台分の材料を買おうと、
ロイヤルホームセンター 柏店の端材売り場に、10cmの塩ビ管が出るのを待っていました。
数ヵ月後、10cm径塩ビ管(長さ1m)が出たので、喜んで買ったのですが、家に帰って見てみると、
何か違うのです。 それは、塩ビ管の厚みでした。 先に作ったバンデの塩ビ管は、肉厚でした。
肉厚のほうが、加工はちょっと大変ですが、部品の取り付けには良いです。
ロイヤルホームセンター 柏店の塩ビ管売り場を見てみると、10cm径の物は、肉厚の物と肉薄の物、
両方売っていました。肉厚の物は、定尺4mで、それより短いものは売っていませんでした。
肉薄のものは、2mに切ったものを売っていました。 次のバンデも、肉厚の塩ビ管を使いたいと思いました。
こんなに長さはいらないので、次に端材売り場に出るまで待っていようと思っていたのですが、
なかなか出ませんでした。 その後、ジョイフル本田 守谷店に肉厚の10cm径の塩ビ管で、
長さが50cmの物を見つけました。 そちらを購入しました。(ゴムベルトの長さを考えると、50cmで十分でした。
ジョイフル本田 守谷店では、50cm、1m、2m、4mと、短く切ったものも扱っていました。)
二つ並べてみると、こんなに厚みが違います。 集電電極を取り付けるので、今回の管理人の方法では、
厚みのある方が、都合が良いです。
後で、調べたところ、 この塩ビ管は、排水用の塩ビ管で、厚みのある方は、VPと頭に付いていて
VP100 という規格でした。 また、肉薄のほうは、VU100という、規格だそうです。
3. 上部ローラー と 下部ローラー
上部ローラーは、塩ビ管のキャップ、 下部ローラーは、アクリルの円柱としました。
これを選んだのは、RikaTan の記事を参考にしました。 ベルトにはゴムを使う予定なので、
帯電列で差ができれば、素材はなんでも良いとのことです。 (むしろ、ベルトのゴムに秘密があるそうです。)
塩ビ管のキャップは、ロイヤルホームセンター 柏店 で、 ( 塩ビの水道管の最後につける蓋のような物)
アクリルの円柱は、 ジョイフル本田 守谷店 で購入しました。
( このまま置いても、きれいです。加工してしまうのが勿体ないです。)
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< 追記 3 >
アクリルと言っても、アクリル繊維(AN アクリロニトリル)とアクリル樹脂(MMA メタクリル酸メチル)が
ありますが、これは別の物のようです。いくつかのホームページの帯電列を見ると、アクリル繊維はマイナス
に帯電するようですが、アクリル樹脂は、ページによって違っていました。プラスとなっている所もあったので、
上記のように使用しました。
その後、ナイロン製キャスターの車輪に変更しました。ナイロンの方が、より帯電列がプラス側だったためです。
ナイロン製の物をホームセンターで探していたところ、ナイロン製車輪のキャスターが目に留まりました。この
ナイロン製のキャスターの車輪を外して使用しました。(車軸を金ノコで切りました。)
(白く見えているのが、ナイロン製キャスターの車輪です。)
上記の写真は、下部のローラーの写真です。車輪を3個使用しています。
アクリル樹脂の円柱とナイロン製車輪の違いです。(測定機などを持っていないので、あくまで管理人の
感じ方の違いですが、) アクリル製の方が、低速での回転でもそれなりに起電しました。乾燥した時は、
プーリーベルトを手で2〜3回引いてローラーに回転を少し与えるだけでも、起電し感電しました。しかし、
高速で回転しても、思ったより起電しませんでした。一方、ナイロン製車輪の場合は、手でプーリーを少し
動かしたぐらいでは、ほとんど起電しませんでした。しかし、高速回転すると、アクリルの時よりより強力に
起電しました。 しばらくは、ナイロン製車輪で様子を見てみます。
< 追記 3 終わり >
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塩ビの円柱であれば、強度が増しますが、短いサイズの物は、ネット上でもみられませんでした。
強度は下がりますが、コスト優先ということで、塩ビ管のキャップにしました。
塩ビのキャップであれば、ほとんどのホームセンターにあると思います。
これを、合わせて、円柱状にして、ローラーとして使います。(中はからっぽです。壊れても、安いのですぐ買えます。)
アクリルに関しても、アクリルのパイプをカットし、両脇からパイプの外形と同じサイズの円形のアクリル円盤を
接着すれば良いですが、短いサイズのアクリルパイプは近所で入手できず、長いものを購入して切っても、
かえって割高になるようでしたので、円柱(中が充実性のもの)の物を利用しました。
4. ベルト - > ゴムに決定
RikaTan「理科の探検」 2007年11月号 P.26-29 鴇田滋樹さん 静電高圧発生装置の開発裏話 によると、
ゴムのベルトが、これが高電圧を作りだす秘密だそうです。 企業秘密なので、詳細は、教えてくれないようです。
(記事によると、開発中に鴇田様が、島津理科にも問い合わせているそうですが、やはり、企業秘密で、
教えてくれなかったそうです。)
いくつかのホームページを見ていると、テフロンのシートからベルトを切りだしたり、 ゴム製の腰椎ベルトを
使っていたりしています。 いろいろな資料をみていると、天然ゴムのほうが良いようです。
製作時、近所のホームセンターやドンキホーテなどのお店には、合成ゴムのものしか見当たりませんでした。
( 製作後に、ジョイフル本田 守谷店に 天然ゴム製の医療用ベルトがあるのを見つけました。)
素材に、秘密があるのならと思い、各メーカーの交換用のゴムベルトをあたってみました。
Narika ( 中村理科 ) ゴムベルト(雷神用) カタログNo.B10-1323-01 7,350円
どちらも企業秘密が隠されている?だけあって、高価です。(でも、これを使うと、高圧が出るのかな?)
静電発生装置「バンデ君」 によりますと、ケニスから、もっと廉価な交換用ゴムバルトが出ているようです。
そこで、ケニスのページに・・・。 こちらにありました。
Kenis 静電気発生用ゴムベルト コード 1-119-211 1,600円
1600円だったので、これを購入することに決めました。 値段は上記の物と比べて安いですが、
静電気発生用と謳ってるんで、きっと性能は良いはずと信じることにします。
ところが、 Kenis のオンラインショップに行っても、該当するゴムベルトは見つかりませんでした。
Kenisさん(大阪本社)に電話して伺ってみると、すべての商品をオンラインショップで扱っているわけではない
とのことでした。 また、その場合は、「代理店を通して、購入して下さい。」とのことでした。
代理店の事を伺うと、関東は、東京支店の方で紹介しているとのこで、東京の支店を紹介して頂きました。
そして、東京支店に伺うと、管理人の近所の代理店を紹介して頂くことができました。
千葉県柏市では、 (株)イシエ さんが、 代理店をやっているとのことでした。
こちらに電話で注文し、3〜4日後に入荷の連絡がありました。 しかし、なかなか取りにいけませんでした。
お店の営業時間は、確か、平日の9:00〜18:00だったと思います。
勤め人には、なかなか行かれる時間ではありません。 それでも、何とか時間をやりくりし、取りに行きました。
お店は、柏小のすぐ脇にあります。( 柏小のすぐ脇にある文具屋さんでした。 )
ようやく、ゴムのベルトを手に入れることができました。
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追記 1 : ゴムベルトは、天然ゴムが良いとの記述をしています。 静電気の発生する電圧は、
あくまで帯電列の差?によるので、ローラーの材質が違えば、天然ゴムがベストでないかもしれません。
外国のサイトには、テフロンのリボン(テープ)を使ったりしている方もいました。
また、島津理科のOEM? KDD(株)に VG-250型の取り扱い説明書がありました。
( この存在は、製作後に知りました。 いろいろ実験も書いてあって、大変参考になります。)
これを見ると、ゴムは合成ゴムのようです。 また、この機械は、ローラーがコーティングされており、
このコーティングされた材質と、合成ゴムのベルトによる静電気で起電してるようです。
実物を見たことが無いので、 ご存知の方いましたら、お教え下さい。 ( 企業秘密でしょうか?)
是非見てみたいです。
追記 2 : 製作後に、ゴムのベルトを見つけました。 ゴムバンドチュービング という、体に使うゴムバンドです。
ジョイフル本田 守谷店にありました。 多分、これを使っても発電できると思います。
外国のサイトには、surgical rubber や surgical tubing などが出てきますが、これのことと思います。
いくつかのサイズがありました。 チューブ状になっていますので、切り開いて、目的の長さで切り出し、
ゴム用の接着剤で接着してループにすれば、良いともいます。これを使えば、かなり安価です
( まだ、実際に実験をしたわけではありません。 すいません。)
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