バンデグラフ静電起電機  制作記 その6

 

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(その6)    組み立てましょう。(2)

 

   

   次に、下部の方を見ていきます。

 

   

    下部の方も、上部と基本的には同じですが、回転する動力を伝えなければならないので、

    M6の長ボルトのシャフト(軸)に、アクリル円柱をボルトで固定し、円柱とシャフトが同時に回るように

    しています。ボビンの軸受は、支柱の塩ビパイプに8mmの穴を開け、そこにシャフトを通しています。

 

     下部ローラーも、穴あけを行いますが、上部のローラーと違って、回転を伝えなければならないため、

    6mmの穴を開けて、6mmの長ボルトを通し、両側からナットで締め付けてあります。 また、上部同様

    中心部に、ガムテープで隆起をつけてあります。これにより、ゴムベルトが安定して中央に位置します。

     

      支柱の下部にも、シャフトの通る穴を開けます。上部のシャフトが取る軸と平行に開けます。

    開ける位置は、ゴムベルトにローラーを通し、ゴムベルトがちょっと張るぐらいの位置にしました。

    ボビンの軸受を支柱に取り付けるので、今度は8mmの穴を開けました。 

         ローラーはアクリルです。

                           ( その後、下部のローラーは、ナイロン製車輪(ナイロン製車輪のキャスターの車輪)に変更しています。)

 

      下部の集電電極も上部と同様です。 ゴムベルトをローラーにかけて回してみて、先端が、

    ギリギリのところに来るように調節しました。 今回は、支柱の下部に陸運端子を付けて、

    下部の集電電極と、ワイヤーで配線しました。 目的によって、陸運端子から実験に使う器具へ、

    みの虫クリップなどで、アースを供給できるようになっています。

    (実験の目的によって適時変えられた方が良いと思ったからです。 他の方々の製作例を見ますと、モーターに下部の集電電極を接続し、

       接地していることが多いようです。 どこをアースにするかということだけなので、どのようにしても構わないと思います。) 

          

          支柱を底面側からみています。 上部同様、集電電極は1mmのアルミ板です。

         やはり、先端を、ギザギザに加工し、ゴムローラーにギリギリまで近づけてあります。

         アルミ板は、木ネジで塩ビの支柱に固定しました。

          基部となる塩ビの継手に陸運端子を付けていますが、差し込んだ際に、

         そこにアルミ板が接するようにしています。しかし、念のため、みの虫クリップを使って、

         接続するようにもしています。 ( あまり意味がなと思いますが。・・・)

           上の写真の部分が、下の写真の基部に入ります。

           

          基部の塩ビの継手は、L字金具で底板に固定しました。 側面に陸運端子をつけ、アースを

         取り出せるようにしました。 目的によって、モーターに接地したり、放電電極に繋げたり

         できます。 見えているアルミ板は、0.5mmの厚さで、板バネのようにしてあり、支柱を差し込むと

         集電電極と接するようにしています。

     

 

         モーターのマウントは、L字金具で軸側下部を固定し、対側はアルミ板で固定しました。

       

        かなり、チープな外観です。・・・・ (^_^;) 

 

        モーター側のプーリーは、軸穴が6mmの物を購入しましたが、モータ軸の直径が約7.2mmのため、

       そのままでは入りません。

                

         このため、ドリルで、7mmに広げました。しかし、当然ながらそれでもきついので、

        木槌を使ってはめ込みました。 それでも調整をするたびに、はずすのが容易ではなく、

        結局現在は、7.5mmの穴を開け、イモネジで固定しています。 また、その後、

        回転数を上げるため、モーター側のプーリーを直径20mmから40mmとしています。

          

          中の掃除を容易にするためや、静電気の起きにくい日に、中にドライヤーで乾燥した

         空気を送り込むため、支柱は固定せず差し込み式としています。 

         そして、プーリーベルトをかけ、モータの配線をしました。(電源のスイッチは設けませんでした。)

         上部のサラダボールの電極のふたをして、プラ板で作った下部のカバーをかけると

         完成です。

 

 ---------------------   2022年 1月22日 追記  --------------------------

                  既製品のバンデグラフの情報を見ていると、下部に白熱電球が内蔵されていることが

        あります。(熱が必要なため、LED電球でなく、白熱電球でないと効果が弱いです。)

        これは、バンデの中で白熱電球を点灯すると内部の温度が上がるため、飽和水蒸気量が

        上がり、(今まであった空気内の水分は一定なので、) 相対的に湿度が下がるためです。

 

        底部に 40W の電球(E17)を入れました。(LED電球では熱を持たないので、白熱灯電球です。)

        湿気のある日でも、中の電球を点灯すれば、容易に起電します。 (^。^)

        

         製作したバンデはベルトの関係で下部の軸の高さが高いです。

             このため、容易に組み込めました。
         
         右下のスイッチは、白熱電球のスイッチです。安定して起電するまでONとします。

      

         電球は ソケットがE17規格のクリアガラスのミニ電球です。
         
         ソケットは陶器製を使用しました。点灯し続けないので、樹脂製でも良いと思います。

 

         点灯しています。
         
         普段は上部に支柱を取り付けているので、点灯しても電球は見えません。


         白熱電球なので長時間点灯すると熱を持ちます。

         長時間点灯するなら、25W程度でも良かったかもしれません。

         60W の方が早く内部が温まりますが、かなり発熱をするので40Wとしています。

         (過去に60Wの電球表面を非接触式の温度計で計測した時は、250〜300度でした。)

 

         これで、実験の際にドライヤーを持ち歩かなくてよくなりました。

 

 

    < 今後の改善予定 >

   

   ( こちらの先生方のホームページでバンデグラフの情報を拝見すると、

     島津製作所のバンデグラフのローラーは、上下どちらもアクリルですが、

     上部のローラーにコロジオンを塗ってあるそうです。

     

     コロジオンを入手しましたので、上部ローラにコロジオンを塗るようにして実験してみたいです。

     (コロジオン: ニトロセルロースがジエチルエーテルに溶けているもの。水絆創膏として利用。Wikiより。)

              
       有機溶剤なので火気厳禁です。塗布時は換気も必要です。      

 

   ---------------------   2022年 1月22日 追記   おわり --------------------------     

 

 

 

    

  

 

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