プラネタリウム用 エアドーム
近隣の学校の紹介です。
(管理人のページをご覧になって製作したのではなく、独自に製作なさったドームの紹介です。)
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- 東京理科大学野田天文研究会のみなさんのエアドームです。 −
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当ページをご覧になり、エアドームを作った方へ。 また、他の方法で製作した方へ。
エアドームについての問い合わせを頂く様になりました。 しかし、管理人の方法がベストと言うことは
ありません。そこで、みなさんがドームを製作した際に、工夫した点、苦労した点などをお寄せ頂き、
みなさんで情報を共有できたらと思っています。当ページの方法のみならず、当ページ以外の方法でも、
ご連絡をくだされば幸いです。 掲示をさせて頂き、情報を共有していきたいと思いますので、ご連絡の程、
よろしくお願いいたします。 m(._.)m 管理人 相田
メールはこちらに、 (画像となっています。) ー>
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管理人在住の柏市内・近隣の学校でエアドームの報告です。
( 管理人のページをご覧になって製作しているわけではなく、独自に製作なさったエアドームです。)
2. 千葉県立柏高校 天文部 のみなさんのエアドーム ( 2015年黎明祭 )
====== 東京理科大学 野田天文研究会 のみなさんのエアドーム =======
東京理科大学 野田キャンパスで活動されている 野田天文研究会 製作のエアドームです。
(野田天さんのプラネやドームに関しては、技術的情報が上ページに記載されていなかったので、
伺わせて頂きました。)
2014年野田地区理大祭での風景です。
直径は、5.5mとのことでした。素材はターボリンを使用しており、遮光性は完全です。
入退場の際に、一度に多くの人数が入れるように、ドームの前室が大きくなっています。
入場の際、初めに内扉を閉めた状態で外扉を開けてお客さんが前室に入り、その後、外扉を閉めた後
内扉を開けてドーム内に入場します。このようにすることにより、エアロック状態が保て、入退場の際に
ドームがしぼまないようになります。2〜3度に分けてお客さんを入れられるように、かなり大きな
前室となっていました。 (前室自体は内部の圧で自立しているのではなく、直方体の辺にあたる部分に骨組が組んであり、
骨組みによって自立していました。)
扉の開閉の固定や前室とドームの継ぎ目は、マジックテープを使用なさっていました。
ターボリンの生地は表裏が白黒となっており、ドームの半球部は内を白に、垂直部は内を黒に
しているため、外から見ると半球部が黒、垂直部が白となっています。
(前室の内部は黒となっています。 ドームの構造は、神楽坂の東京理科大学 天文研究部のドームを踏襲していると思われます。
しかし、スタッフの方に伺うと、神楽坂の天文部と野田の天文研は、基本的には別々に活動なさっているとのことでした。)
送風は、こちらのファンが、1つだそうです。エアロックを行っているので、小さなファン1つでも、
(入退場の際であっても)ドームのふくらみを維持できていました。上映中、ファンの音もほとんど
気になりませんでした。
ドームの入り口は西に、ファンは東側に設置されていました。
(ドームの南側内面には、南を表す「S」が、表示されていました。)
ドームの内面です。補修の跡がみられます。
ターボリンと言えど、補修が必要なのでしょうか。(管理人は使用経験がないのでわかりません。)
プラネタリウム本体は、恒星球(半球)の直径44cmのピンホール式だそうです。
望遠鏡のピラー脚にのっていました。赤経の回転(日周運動)はモーターを使用していましたが、
赤緯(緯度)はマニュアルでの調整となっていました。ロータリー接点(スリップリング)は設けておらず、
上映2〜3回ごとに、日周運動を逆に回転させ、ワイヤーのねじれを戻さなくてはいけないそうです。
( 左上写真の床面の点線は、観覧席の表示です。お客さんは、子の点線の左側(南半分)に座って見るようになっていました。
北側にコンソールを設け、スタッフのみなさんが机に椅子で座っておられたり、器材がならんでいました。)
恒星球は何等星まで穴あけしたのか、スタッフの方に伺いましたが分かりませんでした。代々受け継が
れているようなので、製作時のスタッフでないと分からないようです。管理人が見たところ、5等星まで
穴あけされていると思います。 天の川の投影装置や惑星、月の投影装置は実装されていませんでした。
( 半球の素材についても金属かアクリルか伺いましたが、ご存じないようでした。 トントン叩かして下さいと伺う訳にもいかず、
分かりませんでした。(^_^;)
恒星球は、定番の五藤光学のEX電球を使用していました。
恒星像は、丸くきれいです。(手持ち撮影なので、ぶれています。すいません。)
EX電球の点灯は、交流で点灯なさっていました。トランスでAC100Vを2Vに落とし、
可変抵抗器を入れて調節していました。(プラネ本体基部に裸で実装されていました。感電やショートが心配です。(^_^)
恒星(星座)の南北のつながりですが、とてもスムーズでした。
冬の大三角形です。手持ちなのでぶれてます。また、ドームの東壁面から南方向を撮っているので、すこし歪んで見えています。
オリオン座など明るい恒星でできた星座は、恒星球が南北に分かれたプラネの場合、つなぎ目が
不自然にみえたり、星座の形が歪に見えることがあります。野田天さんのプラネタリウムは、大変
良く調節されていました。 赤経方向(日周運動方向)の調節・固定ネジで東西方向を合わせ、
半球内での電球の出し入れを調節して南北方向を調整する機構が、半球の基部に備わっているそうです。
星座絵投影装置です。それぞれの星座があるそうです。管理人が拝見した上映時は、手持ちで
投映していました。凸レンズと塩ビパイプで製作なさっていました。
5〜6cm径の凸レンズを使用していました。 星座絵の原板は、OHPシートにプリンターで印刷
したそうです。光源は白色LEDを使用し、電源は電池ボックスで供給していました。
投映する星座の数が多いと、人手がいりそうです。
その他、夕焼け、朝焼けの照明は、それぞれドームの北西、北東に照明をおいて対応
していました。(完全な東西方向ではありませんでした。また、ドーム内の照明も兼ねていたため、光には赤や橙の色はつけていませんでした。)
やはり、夕焼け、朝焼けの照明があったほうが、プラネタリウムらしくなります。
理系の学生さんだけあって、レベルが高く仕上がっています。今後は、投映式(レンズ式)の
プラネタリウムも考えているとのことでした。是非拝見したいと思いました。
これからもご活躍を期待いたします。
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野田天の会長さんをはじめ、他のスタッフの方々も、お忙しい中、撮影や質問に対応して下さいまして
ありがとうございました。また、ホームページへの記載の許可をいただきましてありがとうございました。 m(._.)m
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====== 千葉県立柏高等学校 天文部 のみなさんのエアドーム =======
2023年黎明祭はこちら
県立柏高校の文化祭「黎明祭」で展示をなさっている天文部製作のエアドームです。
(2015年の黎明祭に伺わせて頂きました。)
県立柏高校 天文部のプラネタリム上映中の様子です。冬の星座です。
以前より、県柏の天文部の皆様は、管理人の子供がお世話になった、富勢西小学校に於て
夜間観望会を催して下さったり、県立柏高を会場に観望会を催して下さったので、大変お世話に
なっていました。 文化祭の「黎明祭」では、毎年プラネタリウムの上映をなさっています。
ドームは布製で、直径は4mだそうです。かなり以前よりあるものだそうで、何年頃に製作されたかは、
ご存知の方はいませんでした。(このページをご覧の方で、ご存知の方がいましたら、是非お知らせ下さい。)
布製であるため、透光性があり、窓を段ボールや黒い色画用紙を使って遮光しています。
廊下側からみた遮光の様子です。ミニオンズのキャラクターが採用されています。(^。^)
ドーム内への送風は、扇風機を周囲に5台配置しています。昨年までは天頂部を吊るしていません
でしたが、人の出入りの際に、ドームの天頂部が下がってきてしまうので今年から吊るしたそうです。
下部に見える箱がコンソール?です。 ここで、部員の方々が解説しています。
天頂部の様子です。
側面は16枚からなっているのが分かります。天頂の中心円は小さめです。
補修した跡も見られます。(^_^;) 長年に渡り使用されてきたんですね。歴史を感じます。
プラネタリム本体です。ピンホール式のプラネタリムです。
約30cmの樹脂製半球を2つ合わせて球としています。恒星は5等星までとなっているそうです。
2015年度は新たに製作をしたそうです。電球は懐中電灯用の電球を使用し、電源は写真の通り
電池2本となっています。日周運動は手動となっています。架台は昨年度の物を流用したそうです。
昨年までのプラネタリウムやその前のプラネタリウムの上映も管理人は拝見しています。
3〜4年前の物は、恒星球の天の川部は薄く塗装してあって、天の川も表現されていました。
今年度のバージョンは天の川の表現はありませんでした。今後、天の川の投影装置を別に
製作する予定だそうです。(昨年までは、安定化電源を利用していたと記憶しています。)
上映中の様子です。
中心下の光は、プラネタリウム本体です。本体の上に見えるのは、冬の三角形です。
オリオン座の下部も見えています。 (オリオン座等の星座の歪みが気になったのは、管理人だけでしょうか。(^_^;)
暗順応の悪い管理人の目には、星像はかなり暗く感じました。
手持ち撮影なので、少しぶれています。
EX電球等の専用球を使用していませんが、星像のフィラメント像はあまり目立ちません。
北斗七星のあたりです。
手持ち撮影なので何とも言えませんが、方向によっては、若干フィラメント像が目立つ程度です。
説明にはレーザーポインターを使用していました。
(下部に映っているのは、プラネタリウム本体です。)
解説を読み上げる人と、レーザーポインターを操作する人は別の人がやっていました。
星像に比べて、かなり明るい印象でした。少し減光した方が良い様に感じました。
四季の星座の紹介を一般の人にも分かりやすく解説してくれていました。
プラネタリウムの活動以外にも、月食や流星雨などの天文イベントがあるときは
学校に残ったり、合宿を行っているそうです。そちらの活動の報告も黎明祭の際に、
発表して頂きたいと思いました。(歴代に渡って継続性のある観測データは意義のあるものです。)
天文部の皆様、黎明祭では上映後の片付けの前に時間を取って質問に応じて下さいまして、
ありがとうございました。 ホームページへの掲載許可を頂きありがとうございました。
柏市内や近郊の高校で、プラネタリウムやエアドームを自作で作製している学校は
県柏以外に聞いた事がありませんでした。これからも周辺機器の充実を期待しています。
これからの益々のご活躍をお祈りいたします。
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< 2016年9月11日追記 >
県立柏高校の黎明祭です。
2016年黎明祭では、エアドームは昨年同様でしたが、プラネタリウム本体の光源が、五藤光学の
EX電球にバージョンアップされていました。 (星の撮像はしていません。すいません。)
このため、秋月電子のDCDCコンバーターキット使った電源を新たに用意していました。 伺った
際は、ACアダプターが壊れて、単1電池を使っていました。
(裸のままで使っているのが何ともいい味出していますが、大電流なのでショート等にお気を付けください。
線材はもう少し太い方が良い様な気もします。)
プラネタリウム本体は、昨年と同じですが、先述の通り、恒星球内部の光源が、EX電球に
変わっていました。このため、昨年までと違い、星がフィラメント像とはなっておらず、
きれいな星像でした。
単1電池が右の袋内にたくさん入っていました。EX電球は、2V2Aの定格ですので、
電池ですと消費が早く、大量に用意する必要があるようです。
(実際には、DCDCコンバーターの消費する電力も上乗せされるので、もう少し電流が流れます。)
急遽、電動ドリルのバッテリーが動員されていました。
臨機応変の対応です。このような事は、普段から物つくりをしていないとできないと思います。
県立柏高校天文部は、第1回自作プラネタリウムコンテストにて最優秀賞を
受賞したそうです。
受付には、商品の大平さんのサインの入りホームスターが置かれていました。
これからも、更なるご活躍をお祈りいたします。
< 2016年9月11日 追記終わり >
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エアドームを製作した学校の方々からのご連絡をお待ちしています。
苦労した点、工夫した点などをお教えください。
みなさんで情報を共有して、より良いドームを作っていきましょう。
メールはこちらに、 (画像となっています。) ー>
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当方の製作記は こちらです。
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千葉県柏市立富勢西小学校 科学クラブ 日記